その中で
POSTED BY millefoglie
| 2003.12.01 MON 23:28 | 編集 | 削除
これはヒットしたぁ!というものを抜粋してみます。
ネット社会を語った、「メディアの発達と人間の精神の発達は、無関係だ」という考え。
ちょっとこれにはやられました。ちょっと長いけど、そのまま紹介します。
『情報科学系の人っていうのはマルチメディア関係の色々なことが発達してきたら、
要するに人間の精神もそれにあわせて発達するって言ってるんですね。
本を読んでいると全部が全部っていうくらい、そういうことを言ってるんです。
そりゃおかしいんじゃねぇかって僕は思うわけです。そういうものが発達すると、
感覚も発達するっていうことだけのことで、精神が発達することとは違うよねって。
要するに人間が「しゃくにさわると怒る」とか「おかしいときは笑う」とかいうことは
人類始まって以来、同じじゃねぇか、発達してねぇじゃねぇかっていう面があるでしょう。
人類の発達というのは、感覚器官の歴史じゃない。じゃあ何だって言うと、フランス人に
言わせると魂なんですよ。日本の言葉では心っていうことかなあ。魂とか心とか、
そういう言葉で表現されるものは、ギリシャ時代からちっとも変ってない。発達していない。
そういうことは、別にメディアが発達することとは関係ないですよ、と僕はいうわけです。』
このあと吉本氏は、感覚と精神はなぜ同時に発達しないかって事を、
感覚は大脳と、精神は内蔵と結びついているから、という考えを軸に展開していきます。
わずか数ページの項目だけれど、圧巻です。
ITをべらんめぇ調((C)糸井重里)で語ってるのも味わい深い(笑)